過払い金

過払い金請求の手続きの流れとかかる期間

過払い金請求は時間がかかる手続き

過去に消費者金融や事業信販業者などから借り入れがあり最近よく耳にするようになった過払い金についてもしかしたら自分も取り戻せるかもと考えの方も多いでしょう。

意を決し弁護士や司法書士に依頼してみても過払い金は明日、明後日には返還を受けられるような短期間ではなく取引履歴を送信してもらってから正しい利息制限法による引き直し計算を行い話し合いによる和解交渉、成立しなければ訴訟提起と半年から1年以上も期間を要するケースもあるのです。

時効が迫っている人は知っておくべき

過払い金には時効がありお金を借りていた業者との最後の取引日から10年が経過すると返還を受ける事が極めて厳しい状況となってしまいますので1日でも早く行動を起こす必要があるのです。

注意すべき点としてグレーゾーン金利が撤廃されたのが平成22年6月18日ですので、この日以前に借入があった方は過払い金が発生している可能性があります。

裁判をする、しないで時間がかかる

業者ごとに過払い金への対応にも違いがあるのが特徴で郵送や電話確認だけで提示された過払い金返還額に納得できれば当然短期間となり2~3か月の返還が見込めますが、裁判を起こすとなると判決が出るまでに長期化が見込まれ半年以上かかる事をポイントとして押さえておいて下さい。

最初に決めるのは過払い金請求を自分でやるか専門家に依頼するか

自分でやるのは時間と手間がかかるし、知識も必要

弁護士や司法書士事務所に依頼する事に対して初心者なら猶更敷居が高いものに感じ費用もかかりますので自分で過払い金請求を行ってみようかと思う方もいるかも知れませんが、個人で請求を起こす事で和解案を提示される額の相場が弁護士や司法書士と比べて2~3割ほど低くなっている事を覚えておいて下さい。

また業者から取り寄せた過去の膨大なデータの取引履歴から正しい利息制限法による引き直し計算、各種書類の作成や裁判への出廷、実費で納める印紙代などもかかり全ての事を自分1人で行う必要があります。時間や労力、過払い金への知識も求められますので大変な難しい請求になる事を理解しておいて下さい。

専門家に依頼すると費用はかかるが手続きをすべて任せることができるので楽ができる

過払い金請求では弁護士や司法書士などの専門家に依頼する事で確実かつ回収率の高い過払い金の返還を受ける事ができます。自分でやる事と言えば本契約後にどこの業者からどれくらいの期間取引をしていたか、借りた金額などの書類作成と捺印、あとは進捗状況を電話確認するくらいで後は全てをお任せする事ができプライベートな時間も有効に活用する事ができます。

過払い金請求の手続きの流れ

取引履歴を取り寄せる

まず過払い金請求を行うにあたり過去の取引履歴を業者から取り寄せる必要がありますが、全ての業者が優良ではなく取引履歴を出さない業者も一部ではありますが確認されています。

そのような場合には文書提出命令を出し裁判で情報開示を受ける方法もありますので覚えておくと便利です。取引履歴が開示されるまでの期間は業者により異なりますが、1~3か月程度を目安にしておくと良いでしょう。 

過払い金がいくら発生しているか計算

取引履歴が開示されたら法定金利が15~20%の利息制限法による引き直し計算を行い過払い金がいくら発生しているかを算出します。とにかく目が回るほどのデータから算出する事になりますので個人で行う事には困難が予想されますが、最近では過払い金請求前に無料で引き直し計算をおこなってくれる弁護士や司法書士事務所もありますので気になる方は利用してみる事をお勧めします。

貸金業者に過払い金請求をして交渉をする

過払い金が発生していたら業者に対し返還を求める事になりますが、いきなり裁判を起こす訳ではなく和解交渉による話し合いが持たれます。和解交渉では個人では過払い金返還額の4~5割、専門家が7~8割と違いがあり満額回収する事には難しい面が見られます。

とにかく返還を受けられるまでの期間を重視し過払い金が少なくなってもいいケースでは話し合いによる和解で解決する事も1つの方法として挙げておきます。

過払い金請求の裁判をする

話し合いによる交渉で納得いかなければ裁判を起こす事になりますが、特徴としてほぼ満額回収でき過払い金の元本に+5%の利息まで付けて取り戻す事もできるのが訴訟です。訴訟を起こすと約1か月後に第1回口頭弁論があり、その後も争点の主張などを繰り返し最終的に裁判所から和解が勧告され和解が成立しなければ判決という流れです。

過払い金が返還される

和解の場合は返還日に入金があり、判決の場合は判決の内容の過払い金の入金を督促することになります。専門家に依頼した場合では各事務所事に設定された過払い金返還成功報酬や実費代などを差し引かれた後指定した口座に入金されることになります。複数の業者に過払い金を請求する方は返還日にも数か月のズレが発生する事がありますが、過払い金を数回に分けて返還してくれる事務所もありますので確認してみる事をお勧めします。

過払い金請求ができなくなる可能性があるので早めの行動を!

過払い金請求には時効がある、期限が迫っている方がおおい

過払い金請求には10年という時効がありどこの業者から借り入れを受けていたかにもよりますが、キャッシングの金利が改定されたのが2006年、2007年がほとんどですのでまもなく10年を迎えようとする業者も多くあります。だからこそ1日でも早く過払い金請求を行う必要があり10年を経過すると返還を受ける可能性が難しくなりますので早めの行動を取りましょう。

請求先が経営不振などの原因で倒産している

資金業法、利息制限法の改正によりグレーゾーン金利が撤廃された事で事業者数も激減し明日倒産しそうな経営の業者もある事を理解しておいて下さい。過払い金請求ブームや総量規制の導入などで業者は大きなダメージを受け倒産してしまうと過払い金が取り戻せなかったり、100万円の過払い金に対して僅か3.3%が弁済率で33000円になってしまった大手の倒産した消費者金融があったのも事実です。

過払い金は本来払う必要のなかった自分の大切なお金ですので専門家に依頼し倒産する前に何としても取り戻す必要があるのです。